2026年9月1日
エヌビディアの時間外取引とは|米国株の取引時間
エヌビディア(NVIDIA)の決算発表は、毎回のように株式市場で大きな話題となります。
米国株では「決算発表後に株価が動いた」というニュースを見ても、日本時間では深夜から早朝にかけての出来事であるため、「どの時間帯に何が起きているのか」が分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、米国株の取引時間の基本から、プレマーケット・アフターマーケットと呼ばれる時間外取引の仕組み、そして注意すべきリスクまでを解説します。
この記事のポイント
- NYSE・NASDAQの通常取引時間は米東部時間9:30〜16:00。日本時間ではサマータイム期間に22:30〜翌5:00となる
- 時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)では参加者が少なく、価格変動が激しくなりやすい
- エヌビディアの決算発表は引け後のアフターマーケット中に行われるため、株価への影響が時間外に集中しやすい
米国株式市場の通常取引時間とは
NYSE(ニューヨーク証券取引所)とNASDAQの通常取引時間は、米東部時間9:30〜16:00です(昼休みなし)。
日本時間に換算すると、以下のようになります。
期間 | 米東部時間 | 日本時間 |
|---|---|---|
冬時間(標準時間) | 9:30〜16:00 | 23:30〜翌6:00 |
サマータイム期間 | 9:30〜16:00 | 22:30〜翌5:00 |
米国のサマータイムは毎年3月第2日曜日に開始し、11月第1日曜日に終了します。2026年は3月8日に開始し、11月1日に終了します。サマータイム期間中は日本との時差が13時間(冬時間は14時間)となるため、取引開始時刻が日本時間で1時間早まります。
日本に居住する投資家の方にとって、米国株式市場の通常取引時間は深夜帯と重なります。そのため、リアルタイムでの値動きを確認しながら売買するには、生活リズムへの配慮が必要です。
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時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)とは
通常取引時間の外でも、米国株は一定の時間帯に売買できます。これを時間外取引と呼び、大きく2つに分かれます。
プレマーケット(プレ市場) 米東部時間午前4:00〜9:30の取引時間帯です。通常取引の開始前に、企業の発表や経済指標などに反応して株価が動くことがあります。
アフターマーケット(アフター市場) 米東部時間16:00〜20:00の取引時間帯です。決算発表など、引け後に公表される重要情報への反応がここに集中します。
NASDAQはプレマーケットとアフターマーケットを合わせて、通常取引と合計で1日16時間の取引を提供しています。
(出典:日本経済新聞、2025年3月8日)
日本時間での時間外取引タイムスケジュール
時間外取引の時間帯を日本時間に換算すると、以下のようになります。
区分 | 米東部時間 | 日本時間(冬時間) | 日本時間(サマータイム) |
|---|---|---|---|
プレマーケット | 4:00〜9:30 | 18:00〜23:30 | 17:00〜22:30 |
通常取引 | 9:30〜16:00 | 23:30〜翌6:00 | 22:30〜翌5:00 |
アフターマーケット | 16:00〜20:00 | 翌6:00〜翌10:00 | 翌5:00〜翌9:00 |
サマータイム期間中は、それぞれ取引開始時刻が日本時間で1時間早まります。
エヌビディアの決算発表は通常、米国市場の引け後(アフターマーケット中)に行われます。日本時間では翌朝6〜8時頃に発表内容が確認されるケースが一般的です。
エヌビディアの決算発表と時間外取引の関係
エヌビディアは年4回(2月・5月・8月・11月)、四半期ごとに決算を発表します。発表タイミングは毎回、通常取引の引け後のアフターマーケット中です。
このため、決算内容に対する株式市場の初期反応は時間外取引の株価チャートに表れます。
2026年5月の決算発表の事例
2026年5月20日(米国時間)の引け後、エヌビディアは2026年2〜4月期の決算を発表しました。売上高は前年同期比+85.2%の816.15億ドルと市場予想を上回る内容でした。しかし、決算発表後の時間外取引で株価は乱高下し、終値比で上下1%超の値幅が出ました。
また、2026年5〜7月期の売上高見通しとして910億ドル±2%(市場予想平均872億ドルを上回る水準)が示されましたが、中国向けデータセンター売上高が見通しに含まれていなかったことなどから、株式市場の反応は限定的にとどまりました。
(出典:日本経済新聞、2026年5月21日/野村アセットマネジメント、2026年5月21日)
2025年8月の決算発表の事例
2025年8月27日の引け後に発表された2025年5〜7月期決算では、増収増益の好決算かつ市場予想超えの見通しが示されたにもかかわらず、時間外取引でエヌビディアの株価は終値比3.1%安となりました。
好業績であっても時間外取引で株価が下落するリスクがある典型例として、投資家の間でよく参照されるデータです。
(出典:野村アセットマネジメント、2025年8月28日)
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時間外取引の3つのリスクと注意点
時間外取引は通常取引とは異なる特性を持ちます。投資判断を行う前に、以下の点を理解しておくことが必要です。
リスク1:価格変動が激しくなりやすい
時間外取引では、通常取引時間と比べて取引参加者が少なくなります。そのため、少ない売買注文でも株価が大きく動きやすく、チャート上で急騰・急落が起きやすい状態です。
リスク2:売買価格の開き(スプレッド)が拡大しやすい
参加者が少ない市場では、買い注文と売り注文の間の価格差(スプレッド)が広がりやすくなります。通常取引と同じ感覚で売買すると、想定より不利な価格で約定する可能性があります。
リスク3:指値注文のみが有効
米国株の時間外取引では、指値注文(あらかじめ指定した価格またはそれよりも有利な価格で約定させる注文方法)のみが有効です。成行注文は使用できません。
米国株取引時間の今後:23時間取引化の動き
NASDAQは2025年12月15日、米SEC(証券取引委員会)に対して、米東部時間午後9時〜翌午前4時の夜間セッション追加を申請しました。これが実現すれば、平日に23時間の取引が可能になります。
SECは2026年4月10日にこの申請を承認しました。
NYSE・NASDAQに上場する株式の23時間取引は2026年12月6日に開始予定です。最大のハードルとされていた証券取引所間の情報インフラ(SIP:Securities Information Processor)の稼働延長についても、米SECの承認が下りています。
NASDAQのタル・コーエン社長は、取引時間延長の理由としてアジア太平洋地域の投資家による米国株の取引ニーズの高まりを挙げています。NASDAQの主要株価指数「ナスダック100」に連動する上場金融商品は過去5年で56銘柄以上登場しましたが、98%以上は米国外の市場で取引されています。
日本に住む投資家の方にとっても、取引可能な時間帯がさらに広がる可能性があります。
(出典:日本経済新聞、2026年7月16日/2025年3月8日/Bloomberg日本語版、2025年12月16日)
まとめ
エヌビディアをはじめとするAI・半導体関連銘柄の株価は、決算発表などの重要情報に対して時間外取引中に大きく反応することがあります。
米国株の時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)は、通常取引とは異なる価格変動リスクやスプレッドの拡大、指値注文のみ有効といった制約があります。リアルタイムの情報を確認しながら、これらの特性を理解したうえで投資判断を行うことが重要です。
また、NASDAQが申請した23時間取引化が2026年12月6日に開始予定であるなど、米国株式市場の取引時間は今後も変更される可能性があります。最新の情報を継続的にチェックしておきましょう。
よくある質問
Q1. エヌビディアの決算発表は何時頃に確認できますか?
エヌビディアの決算発表は通常、米国市場の引け後(アフターマーケット中)に行われます。日本時間では翌朝6〜8時頃に発表内容が確認できるケースが一般的です。年4回(2月・5月・8月・11月)の四半期ごとに実施されます。(出典:日本経済新聞、2026年5月21日)
Q2. 時間外取引では成行注文は使えますか?
使えません。米国株の時間外取引では指値注文のみが有効です。成行注文は通常取引時間中にのみ利用できます。
Q3. サマータイムによって取引時間はどう変わりますか?
サマータイム期間中(2026年は3月8日〜11月1日)は、日本との時差が14時間から13時間に縮まります。これにより、通常取引の開始時刻が日本時間で23:30から22:30に1時間早まります。
Q4. 好決算でも時間外取引で株価が下がることはありますか?
あります。2025年8月の事例では、エヌビディアが増収増益かつ市場予想超えの見通しを示したにもかかわらず、時間外取引で株価は終値比3.1%安となりました。市場の期待水準がすでに株価に織り込まれている場合、好業績でも株価が下落することがあります。(出典:野村アセットマネジメント、2025年8月28日)
Q5. NASDAQの23時間取引はいつから始まりますか?
NYSE・NASDAQに上場する株式の23時間取引は2026年12月6日に開始予定です。SECは2026年4月10日に申請を承認しており、証券取引所間の情報インフラ(SIP)の稼働延長についても承認が下りています。(出典:日本経済新聞、2026年7月16日)
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