MCPエージェント取引に関する特則
この特則(以下「本特則」といいます。)は、Woodstock株式会社(以下「当社」といいます。)がインターネットを通じて提供する金融商品仲介サービスにおいて、ユーザーが選択するAIエージェント等を用いて、当社の管理するMCPサーバにアクセスし、取引情報の取得および取引等を行う機能(以下「本機能」といいます。)の利用条件を定めるものです。ユーザーは、本機能の利用を開始することにより、本特則のすべての内容に同意したものとみなされます。
第1条(目的および原規約との関係)
- 本特則は、当社が定める「利用規約」(以下「原規約」といいます。)の特則として、本機能を利用するユーザーと当社との間の権利義務関係を定めることを目的とします。
- 本機能の利用に関しては、本特則に定める事項のほか、原規約の規定が重畳的に適用されるものとします。
- 本特則の規定と原規約の規定が抵触または矛盾する場合は、本特則の規定が優先して適用されるものとします。
第2条(定義)
1. 本特則において使用する以下の用語は、それぞれ次の各号に定める意味を有するものとします。
(1) 「MCP(Model Context Protocol)」とは、AIエージェント等のクライアントとデータソース等のサーバとの間のデータ連携およびツール実行をシームレスに行うためのオープンプロトコル規格をいいます。
(2) 「MCPサーバ」とは、本機能を提供するため、当社が構築・管理する、MCP規格に準拠したサーバシステムをいいます。
(3) 「AIエージェント」とは、ユーザーが自らの意思、裁量および費用において選択・利用する、外部の大規模言語モデル(LLM)等を含み、MCPサーバに接続して自律的または対話的に機能する、MCPクライアントソフトウェア、プログラムまたはシステム全般をいい、文脈により外部LLMの処理サーバの提供者を指すものとします。
(4) 「OIDC連携」とは、OpenID Connectプロトコルを用い、ユーザーの本人確認(認証)および特定のAIエージェントに対するアクセス権限の付与(認可)を行う接続連携機能をいいます。
(5) 「認可トークン」とは、OIDC連携に基づいて発行される、AIエージェントがMCPサーバにアクセスするために必要なアクセストークンおよびリフレッシュトークン等の電子的な鍵情報をいいます。
2. 本特則に使用される用語のうち前項を含む本特則に定義されているもの以外の用語の定義は、原規約に定めるところによるものとします。
第3条(OIDC連携による接続認可およびユーザーの管理責任)
- ユーザーは、本機能を利用するにあたり、当社所定の画面において、OIDC連携を用いた本人確認および特定のAIエージェントに対するデータアクセスおよび取引の認可プロセス(以下「認可同意」といいます。)を行うものとします。
- 前項の認可同意画面において、ユーザーが「同意」またはこれに類するボタンを押下したことをもって、当社はユーザーが、当該AIエージェントに対して自らのアカウントに基づく取引情報の取得権限および注文執行権限を確定的に付与したものとして取り扱います。
- ユーザーは、OIDC連携に伴い発行され、AIエージェント側に保存・管理される認可トークンについて、自己の責任において厳重に管理するものとし、第三者(ユーザーの予期しないAIエージェント提供元およびその他の第三者を含みます。)に漏洩、紛失、または不正使用させてはならないものとします。
- 認可トークンを用いたMCPサーバへのアクセスおよび取引指示は、理由のいかんを問わず、すべてユーザー本人による有効な行為とみなします。当該認可トークンの管理不十分、使用上の過誤、または第三者の不正使用等によりユーザーに生じた損害および損失について、当社は一切の責任を負いません。
- ユーザーは、自らが連携したAIエージェントの安全性、動作状況、またはトークンの管理状況に疑義が生じた場合、直ちに当社の提供するアプリケーション、ウェブサイト、または当社が定めるその他の方法により、OIDC連携の解除(認可トークンの失効処理)を行う義務を負うものとします。なお、連携解除前に生じた取引等の結果は、すべてユーザーに帰属するものとし、当社はその責任を負いません。
第4条(投資判断の帰属および投資一任の否定)
- AIエージェントから当社のMCPサーバに対して送信された一切の発注コマンド、取引指示、およびデータ取得要求は、理由のいかんを問わず、ユーザー自身が設定したパラメーター、指示(プロンプト等)、およびユーザーが選択したAIエージェントの推論に基づき生成された、ユーザー自身の確定的な投資判断および指図とみなします。
- ユーザーは、AIエージェントが自律的に意思決定および発注のプロセスを完結させる仕様を選択した場合であっても、当該取引に関する一切の法的および経済的な効果は、ユーザー自身に直接帰属することをあらかじめ承諾するものとします。
- 当社および所属金融商品取引業者は、MCPサーバを通じて、AIエージェントから送信された注文その他の指図を機械的に処理し、バックエンドシステムへ中継するインフラを提供するに留まるものであり、ユーザーとの間で投資判断を代理する契約を締結するものではなく、また投資運用業、投資助言・代理業その他に該当する投資判断を担うものではありません。
第5条(AIの技術的特性の承諾および免責)
- ユーザーは、AIエージェント(外部LLM等を含みます。)にはハルシネーション(真実ではない、または誤解を招く情報の生成)、指示内容の誤認識、プログラム上のバグ、プロンプトインジェクション(第三者の悪意ある指示の読み込みによる予期しない動作)等の不確実性および技術的限界が存在することを十分に理解し、これらに関連するリスクを自ら受容した上で本機能を利用するものとします。
- 当社は、次の各号に定める事由によりユーザーに生じた一切の損害、損失、または不利益(予期しない注文の成立、意図しない売買の不成立、価格変動による損失、数量・金額等の過誤等を含みますが、これらに限りません。)について、何らの責任も負わないものとします。
(1) AIエージェントの誤動作、解釈の誤り、またはハルシネーションに起因する誤発注
(2) 第三者によるプロンプトインジェクションその他のサイバー攻撃により、AIエージェントが不正な発注コマンドを送信したこと
(3) ユーザーが設定したプロンプト、システム指示、または利用制限の不備に起因する動作
(4) インターネット回線の混雑、接続不良、プロトコルの不具合、またはAPIレート制限に起因する、注文の遅延、未達、または処理不能
(5) 所属金融商品取引業者のシステム事由による取引の制限、停止、または遅延
第6条(データ開示の性質およびプライバシーの免責)
- 当社は、認可同意をもってユーザーがAIエージェントに対して個人情報の取得権限を付与したものとみなすことができるものとし、OIDC連携に基づき、MCPサーバからAIエージェントに対して送信されるデータ(ユーザーの口座残高、保有銘柄、取引履歴、個人情報等を含みます。)は、ユーザー自身の認可同意に基づき、ユーザー本人に開示・提供されたものとして取り扱います
- MCPサーバからAIエージェントにデータが送信された時点で、当該データは当社の安全管理措置義務および管理範囲の適用外となります。
- 送信後のデータに関し、AIエージェント提供元、LLM提供元、またはその他の第三者におけるデータ漏洩、目的外利用、AIモデルの追加学習への無断利用、その他プライバシーポリシーへの違反行為等について、当社は監視義務を負わず、これによってユーザーまたは第三者に生じた損害について一切の責任を負わないものとします。ユーザーは、自己の責任において、各AIエージェントおよびLLM提供元のデータ利用ポリシー等を確認し、これを承諾の上で利用するものとします。
第7条(AIガバナンスに基づく制限措置)
- 当社は、本機能の不具合、AIエージェントの暴走、不正アクセス、または異常発注に起因する、ユーザーの致命的な資産毀損および金融市場の混乱を防止するため、当社の裁量において、MCPサーバ側で以下の取引制限措置(以下「ガードレール」といいます。)を設定、変更、または適用できるものとします。
(1) 1回あたりの最大発注金額または発注数量の制限
(2) 1日あたりの総発注金額、発注数量、または発注回数の制限
(3) 取引可能銘柄の制限
(4) 取引可能時間帯の制限
(5) その他、当社が安全な取引確保のために必要と認める制限
- ガードレールが作動したことにより、AIエージェントが試みた発注がエラーとなり、拒絶され、または遅延したことによって、ユーザーに生じた機会損失、為替変動差損、その他一切の損害および費用について、当社は何らの責任も負わないものとします。
第8条(本機能の停止、変更および終了)
- 当社は、次の各号に定める事由がある場合、ユーザーへの事前の通知または催告をすることなく、本機能の全部または一部の提供を一時停止、制限、変更、または終了(以下「停止等」といいます。)することができるものとします。
(1) MCPサーバまたは関連システムの定期メンテナンス、緊急メンテナンスを行う場合
(2) AIエージェントまたは外部LLMに関連する深刻な脆弱性やシステムバグが発見された場合
(3) 規制当局からの行政指導、命令もしくは要請、または法令・ガイドラインの制定もしくは改正があった場合
(4) その他、当社が本機能の提供を継続することが困難または不適当であると判断した場合
- 当社は、本条に基づく本機能の停止等によりユーザーまたは第三者に生じた損害、損失、または不利益について、一切の責任を負わないものとします。
第9条(雑則)
本機能の利用条件のうち本特則に定めのないものについては、原規約の定めによるものとします。
以上
【2026年06月05日制定】