2026年9月9日
コカコーラの配当|配当利回りの計算方法
コカ・コーラ(NYSE: KO)は、世界中で知られる飲料メーカーであると同時に、長期投資家から高く評価される配当銘柄の代表格です。
2026年2月には64期連続となる年間配当の増額が取締役会で承認されました。リーマンショックもパンデミックも乗り越えながら、増配を続けてきた実績は、配当投資を考える方にとって外せない情報です。
この記事では、コカコーラの配当利回りの計算方法を中心に、配当性向の読み方、税引後の受取額の考え方まで、順を追って解説します。
この記事のポイント
- コカ・コーラ(KO)の年間配当は1株あたり2.12ドル。配当利回りは「年間配当÷株価×100」で計算できる
- 配当性向は約67%(2025年通期)。利益のうち約3分の2を株主に還元している
- 日本居住者が受け取る場合、米国10%・日本20.315%の二重課税が生じる。外国税額控除で一部還付できる可能性がある
コカコーラの配当は現在いくら?最新データを確認
コカ・コーラ(KO)は2026年2月19日、四半期配当を1株あたり0.51ドルから0.53ドルへ引き上げると発表しました。
年換算すると1株あたり2.12ドルです。これは2025年通期の年間配当1株あたり2.04ドルから約4%の増配となります。
項目 | 金額 |
|---|---|
四半期配当(2026年〜) | 0.53ドル/株 |
年間配当(年換算) | 2.12ドル/株 |
前年比増配率 | 約4% |
連続増配年数 | 64期(2026年2月時点) |
出典:The Coca-Cola Company プレスリリース「Approves 64th Consecutive Annual Dividend Increase」(SEC EDGAR、2026年2月19日)
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配当利回りの計算方法|KOを例に手順を解説
配当利回りは、株価に対して年間どれだけの配当を受け取れるかを示す指標です。
計算式:
配当利回り(%)= 年間配当金(1株あたり)÷ 現在の株価 × 100
計算例(株価を仮定して試算):
コカ・コーラの年間配当は2.12ドルです。株価が65ドル、70ドル、75ドルの場合で比較してみます。
仮定株価 | 年間配当 | 配当利回り |
|---|---|---|
65ドル | 2.12ドル | 2.12 ÷ 65 × 100 = 約3.26% |
70ドル | 2.12ドル | 2.12 ÷ 70 × 100 = 約3.03% |
75ドル | 2.12ドル | 2.12 ÷ 75 × 100 = 約2.83% |
このように、株価が上がると配当利回りは下がり、株価が下がると配当利回りは上がります。同じ銘柄でも、いつ・いくらで購入するかによって実質的なリターンは変わります。
出典:国税庁「株式・配当・利子と税」(最終更新:2025年4月)
配当性向の読み方|コカコーラはどれくらい還元している?
配当性向とは、当期純利益(EPS)のうち何%を配当に回しているかを示す指標です。
計算式:
配当性向(%)= 1株あたり年間配当 ÷ 1株あたり純利益(EPS) × 100
コカ・コーラの2025年通期の数値:
- 年間配当:1株あたり2.04ドル
- GAAP EPS:3.04ドル
- 配当性向:2.04 ÷ 3.04 × 100 = 約67%
利益のおよそ3分の2を株主に配当として還元している計算です。
配当性向が高いほど株主への還元意識が強いと読めますが、一方で利益成長への再投資余力が限られるという側面もあります。コカ・コーラの場合、成熟した事業基盤と安定したキャッシュフローを背景に、この水準を長年維持しています。
2026年Q2(2026年7月28日発表)では売上高が134億ドルと前年同期比7%増、オーガニック売上高も前年同期比+6%と成長を続けており、2026年通期のフリーキャッシュフローは約124億ドル(従来見通しの約122億ドルから上方修正)が見込まれています(出典:The Coca-Cola Company「Coca-Cola Reports Second Quarter 2026 Results and Raises Full Year Guidance」、SEC EDGAR、2026年7月28日)。
出典:SEC EDGAR「The Coca-Cola Company Form 10-K for the year ended Dec. 31, 2025」(2026年2月)
配当成長の過去の推移|連続増配64期の実績
コカ・コーラは2008年から2025年にかけて、1株配当を0.76ドルから2.04ドルへと約2.7倍に増やしました。
この期間には、リーマンショック(2008年)、COVID-19パンデミック(2020年)、インフレ局面など、世界経済に大きな影響を与えた出来事が複数ありました。それでも一度も減配せず、配当成長を継続しています。
2010年1月1日以降に株主へ支払った配当の累計総額は1,019億ドルを超え、2025年単年の配当支払額は88億ドルでした(出典:The Coca-Cola Company プレスリリース、SEC EDGAR、2026年2月19日)。
配当成長率の観点では、2008年から2025年までの17年間で約2.7倍は年平均換算で約6.0%に相当します(計算式:(2.04 ÷ 0.76)^(1/17) − 1 ≒ 0.0598、ただし複利計算の起点・終点の設定により多少異なります)。
税引後の配当受取額|日本居住者の二重課税を理解する
日本居住者がコカ・コーラ(KO)などの米国株配当を受け取る場合、二重課税の構造を理解しておく必要があります。
課税の仕組み
まず米国側で、日米租税条約に基づく税率10%が源泉徴収されます。その後、日本国内でも20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)が課税されます。
税引後の受取額の試算(1株あたり):
年間配当2.12ドルを例に計算します。
ステップ1:米国源泉徴収後
2.12ドル × (1 − 0.10) = 1.908ドル
ステップ2:日本課税後(申告分離課税20.315%)
1.908ドル × (1 − 0.20315) = 約1.520ドル
段階 | 税率 | 受取額(1株あたり) |
|---|---|---|
税引前 | ― | 2.12ドル |
米国源泉徴収後 | 10% | 1.908ドル |
日本課税後 | 20.315% | 約1.520ドル |
実質税負担率 | 約28.3% | ― |
実質的な税負担率は単純合算の30.315%より低くなります(米国課税後の残額に日本の税率が適用されるため)。
出典:国税庁「No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度」(2025年4月1日更新)
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外国税額控除と権利落ち日の考え方
外国税額控除で二重課税を軽減できる可能性
配当金について米国で徴収された10%の税金は、確定申告で「外国税額控除」(所得税法第95条)を申請することで、一部を取り戻せる可能性があります。
控除限度額の計算式は以下のとおりです。
控除限度額 = その年分の所得税額 × (調整国外所得金額 ÷ 所得総額)
外国税額控除の適用を受けるためには確定申告が必須です。特定口座(源泉徴収あり)で配当を受け取っている場合も、自ら申告手続きを行う必要があります。申告の際は「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」と「外国所得税額を課されたことを証する書類」の添付が求められます。
出典:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除」(最終確認:2026年7月)
NISA口座での注意点
新NISA口座でコカ・コーラ等の米国株配当を受け取った場合、日本国内の税率20.315%(所得税・復興特別所得税15.315% + 住民税5%)は非課税となります。しかし米国側の源泉徴収税10%は課税されます。
日本側が非課税のため「二重課税」に該当せず、外国税額控除の適用を受けることができません(出典:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除」、2026年7月確認)。
配当の権利落ち日について
米国株の配当を受け取るには、権利確定日(Record Date)時点で株主として記録されている必要があります。米国では2024年5月に株式の決済期間がT+1(約定日の翌営業日に決済)へ移行したため、現在は権利落ち日(Ex-Dividend Date)と権利確定日が同じ日になります。権利落ち日当日以降に購入した場合は当該配当を受け取る権利がなく、配当を受け取るには権利落ち日の前営業日までに購入しておく必要があります。コカ・コーラは年4回(四半期ごと)配当を支払います。具体的な権利落ち日・支払い日は、SEC EDGARや企業の投資家向けページで確認できます。
リスクと評価|安定配当銘柄の見方
コカ・コーラの配当成長の実績は高く評価されていますが、投資にはリスクが伴います。
主なリスクとして以下が挙げられます。
- 為替リスク:ドル建ての配当は円換算額が為替レートによって変動します
- 株価変動リスク:配当収入が得られても、市場動向等により株価が下落(キャピタルロス)した場合、損失が生じる可能性があります。また、配当利回りは株価と連動して変化します。株価が上昇すれば利回りは低下します
- 配当削減リスク:過去の増配実績は将来の配当を保証するものではありません
- カントリーリスク:米国の税制変更や規制変更が影響する可能性があります
配当銘柄を選ぶ際は、配当利回りの高さだけでなく、配当性向・キャッシュフローの安定性・増配の継続性を複合的に確認することが重要です。
まとめ
コカ・コーラ(KO)の配当について、計算方法を中心に整理しました。
- 配当利回りは「年間配当2.12ドル÷株価×100」で算出できます。株価水準によって変化するため、購入時点での計算が重要です
- 配当性向は約67%(2025年通期)。利益の安定した還元を長年継続しています
- 税引後は米国10%・日本20.315%の二重課税が生じます。外国税額控除の活用で一部回収できる可能性があります
- NISA口座では日本側は非課税ですが、米国側の10%は残ります
配当投資を始める際は、税金の仕組み等を事前に理解しておくことで、実際の手取り額をより正確に把握できます。税務に関するご判断は税理士等の専門家にご相談ください。最新の税制度については国税庁(https://www.nta.go.jp)をご確認ください。
よくある質問
Q. コカ・コーラの配当はいつ支払われますか?
コカ・コーラは年4回、四半期ごとに配当を支払います。具体的な権利落ち日・支払い日はSEC EDGARや企業の投資家向けページで確認できます。
Q. コカ・コーラの配当利回りはどれくらいですか?
年間配当は1株あたり2.12ドル(2026年2月時点の年換算)です。配当利回りは株価によって変動するため、「2.12÷現在の株価×100」で計算します。株価が70ドルなら約3.03%、65ドルなら約3.26%となります。
Q. NISA口座でコカ・コーラの配当を受け取ると税金はかかりますか?
NISA口座では日本国内の税金は非課税です。ただし米国側で源泉徴収される10%は課税されます。また日本側が非課税のため、外国税額控除は適用できません(出典:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除」)。
Q. 外国税額控除を受けるにはどうすればよいですか?
確定申告が必要です。特定口座(源泉徴収あり)の場合も自ら申告手続きを行う必要があります。「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」と「外国所得税額を課されたことを証する書類」の添付が求められます(出典:国税庁「No.1240 居住者に係る外国税額控除」)。
Q. 配当性向は高いほうがいいですか?
一般的に配当性向が高いほど株主還元の意識が強いと読めます。ただし高すぎると利益成長への再投資余力が限られるという見方もあります。コカ・コーラの場合、安定したキャッシュフローを背景にこの水準を継続しています。銘柄ごとの事業特性と合わせて評価することが重要です。
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・米国株式等の金融商品の取引に際しては、契約締結前交付書面等をよくお読みください。
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